9日目 6月7日(木)

帰港:竹芝桟橋

かめりあ丸からの連絡

昨晩、さよならパーティーの終了間際から船は大きく揺れ始めました。
台風の情報に、きっと多くの皆様がご心配されたことと思います。
初等部には「台風の影響で進路の変更はありますか」と電話がかかり、キャプテンには東海汽船本社から「一日分くらい食料は積んでありますか。」と問い合わせがあったそうです。
台風の暴風域に入れば波高4mから5m、そうでなくても3m程度は覚悟をしていました。
キャプテンは毎日、複数の台風情報を取り寄せ、いざというときの対策を練っていらっしゃいました。
6日19時頃から揺れ始めた船に、子どもたちは気づきもせずさよならパーティーのお寿司をほおばり続けました。パーティーが終わり、椅子席での全体ミーティングを始めると久し振りの船酔いにぐったりし始め、中には階段で座り込む姿もありました。それでも、なれたものの、手にはしっかりエチケット袋を握りしめ、戻した児童もちゃんと命中させていました。
夜半には波高2.5m、船の舳先に当たった波が白く砕けます。ふわっと落ちる浮遊感を感じます。
夜が明けて、波は穏やかになりましたが、それでもゆっくりとしたうねりはまだ残っています。きっとほどよい上下動を味わいながら、今日一日の生活を送ることになります。
今日の活動は、船旅を愛おしみながら自分たちの使った荷物を片付け、船員さん、リーダーの皆さんにありがとうの思いを伝えることです。

下船式 児童代表あいさつ

「日本の底力」それは、昨年の3.11の大地震で見られた、どんな苦難にも耐えられて、どんな心にも負けない勇気、そして絆だと思います。僕たちは、八泊九日の船の旅でその絆を学び、知りました。各地では様々な自然や歴史、そして、「人」とふれあいました。あいさつをしたり、話すことによって知らない各地の方々とも心が通じました。
今回の洋上小学校のテーマは「日本の底力」でした。僕たちは日本の底力」を知るために高知・屋久島・対馬・隠岐・尾道・小豆島を回りました。各港を出港するとき、地元の方々が手をふってくださいました。「日本の底力」も元は感謝なんじゃないかと思いました。感謝の心と心がつながって絆ができると思います。一人一人が感謝の思いを持って生活すると絆が生まれ仲間ができる。今回の洋上小学校では、絆を、仲間を信じる事を学びました。
僕たちは九日前よりも絆、仲間を信じる事を学びました。出港式のあいさつに「たくましくなって帰ってきます。」と松下君があいさつをしました。
僕たちはたくましくなれたと思います。
ここまで支え導いてくださった船長始め乗組員の皆さん、そしてリーダーや先生方に感謝しています。ご迷惑をおかけしましたが、無事に竹芝桟橋に帰ってきました。
今回の洋上小学校で学んだ「仲間を大切にすること」を学校生活でも生かせるように頑張ります。
最後に下船式に出席してくださったお父様、お母様方、八泊九日の船の旅から117名の小さな乗組員、ただいま帰りました。

児童代表 飯野玲也

毎日、洋上小学校ホームページを読んでくださった皆様に、感謝を申し上げます。皆様方のお祈りに支えられて、恵まれた天候の下で、穏やかな航海と上陸地での活動ができました。
行く先々で出会った方々が、8泊9日の船旅なんて信じられないと驚かれていました。そんな、奇跡のような洋上小学校が40年目を迎えられたのは、皆様方の深いご理解と篤いご支援があればこそです。ありがとうございました。

8日目 6月6日(水)

寄港地:坂手港

かめりあ丸からの連絡

歓迎会

船が着岸すると、いつも観光協会の方がお迎えをしてくださいました。ところが今回はおとなではなく、小豆島の幼稚園の人たちがお迎えしてくれました。鼓笛隊があったり歌を歌ってくださって、驚きました。東海汽船の社長さん達も来てくださいました。
金星が太陽を横切る様子を、島の人が太陽の影を利用して見やすく準備してくださり、全員が見ることができました。

二十四の瞳映画村・マルキン醤油工場見学

学校で見た映画と同じ世界でした。学校の前に海が広がり何とものどかなところです。昔の校舎に入るとG君が急に先生役をして、そこにいる人たちの出席を取り始めました。みんな大笑いでした。
マルキン醤油工場に着くと、ぷんとお醤油の香りがしました。昔は樽でお醤油を造ったことを知りました。大きな樽が今も町のあちこちにありました。
オリーブ温泉には海を見渡せる露天風呂がありました。青空の下、海を見ながら入る露天風呂は最高でした。

赤道祭

午後三時から赤道祭をしました。船上運動会です。
8つのグループに、船員さんが二名ずつ入ってくださいました。イベントプロジェクトと運動プロジェクトの企画で、三位一体リレー(ライフジャケットリレー)借り物競走、クイズ大会、綱引きなどをして盛り上がりました。三グループが優勝しました。
エキゾビジョンで行った子ども vs 船員さんの綱引きでは男女とも子どもが勝ちました。男子 vs 女子では女子が勝ちました。先生リーダー vs 船員さんでは船員さんの圧勝でした。

さよならパーティー

お世話になった船員さんをお招きしてさよならパーティーを開きました。船長のあいさつ、機関長の乾杯で会が始まりました。メニューはお寿司です。にぎり寿司、手巻き寿司のコーナーに長蛇の列ができました。
それでも今まで話したことの無かった船員さんとゆっくり話すことができました。
会の終わりには瀬戸大橋通過クイズの発表がありました。豪華賞品にビックリしました。船員さん達は今年の予想のレベルが高く、秒単位の争いになったことを驚いていらっしゃいました。その後、四人の人の誕生日会を持ちました。私たちもお裾分けのケーキをいただきました。
会が終わったら、急に船が揺れ始めました。今夜は酔う前に眠りに落ちたいです。

7日目 6月5日(火)

寄港地:小豆島沖泊

かめりあ丸からの連絡

関尾道上陸

洋上小学校で初めて広島県尾道市に上陸しました。尾道では5つのグループに分かれて行動しました。

(1)造船所見学
瀬戸内海には造船所がいくつもあります。その中でかめりあ丸を作った内海造船所を見学しました。内海造船では一万七千トンの船を造っているところを見学できました。ドックの中で船が造られている姿は迫力がありました。この船の進水式を見たくなりました。

(2)大三島見学
  バスでしまなみ海道を大三島までわたり大山ずみ神社の宝物館を見に行きました。ここには平清盛・源頼朝・源義経をはじめ多くの武将達が捧げた鎧や刀が展示されていました。迫力がありました。本当に瀬戸内海で戦ったのだなあとしみじみ感じました。

(3)自転車
 かめりあ丸のついた糸崎から尾道まで10キロ走り、さらに艀(はしけ)にのって向かいの島に渡り、そこからさらに10キロ先の因島大橋まで行きました。ここはしまなみ海道自転車コースの一部です。自転車乗りなら一度は行きたいところだそうです。小さな艀に乗っているとき「どっから来たの」「何をしてるの」と地元の方がたくさん声をかけてくれました。自転車で旅行している人が手を振ってくれました。

(4)市内観光
尾道で有名な物は、坂道、鉄板焼き、尾道ラーメンの三つです。この三つを楽しめました。戦争で焼けなかった昔の漁村ののんびりした空気が流れていました。町の人たちは本当に親切で、良く声をかけられました。
町の小さなお風呂屋さんに行きました。初めて銭湯に入りました。石けんもシャンプーをおいてなかったので、体を洗うことはできませんでしたが、さっぱりしました。

(5)釣り
尾道市内観光をして、お昼に鉄板焼きやラーメンを食べてから、お風呂入り、急いで船に戻りました。釣りをする最後のチャンスだったからです。
でも釣れませんでした。魚の姿も見えませんでした。
それでも船員さん達がずっとそばにいてくださいました。

もう一度イカつり

瀬戸内海は美味しいいかがたくさんいるそうです。夜にもう一度イカつりをしました。これは釣れました。釣れるごとに「キャー」「やったー」と歓声が上がり焦りました。
僕も釣れました。大きさは15センチぐらいで小さかったけれど、そんなの関係ありません。全部で10匹ほど釣れました。釣れるこつは、水中でゆらし続けることだそうです。えさに傷があるのもだめだそうです。

6日目 6月4日(月)

寄港地:糸崎港

かめりあ丸からの連絡

関門海峡通過

穏やかな日本海から、さらに穏やかな瀬戸内海に入る玄関口、それが関門海峡です。関門大橋を通過したのはミーティングが終了し、午前の授業画始まる前でした。大勢の人がブリッジやトップデッキに集まりました。
 関門海峡は狭いところを多くの船が通過します。潮の流れも速いです。ここで源平の戦いがあり平家が滅びました。歴史好きの人は手を合わせていました。

洋上クラブ活動

みんなが楽しみにしていた洋上小学校クラブ活動です。いつもの授業を発展させ、手旗信号・ロープワーク・甲板員見習い・機関員見習い・司厨員見習い・カメラ・スケッチ8つのクラブを楽しみました。
私は機関員見習いとして機関員の方から、エンジンルームの様々な機械の発生している熱を調べたり、回転しているシャフトの回転数を調べたり、船の舵を見たりしました。最後には防水ライトを作り、それをお土産にいただきました。機関員の皆さんはとっても優しかったです。

餅つき

島クラブの後は、お餅つきをしました。船員さんの腕っ節の太さにはビックリです。初等部の先生達もファミリーフェアーでお餅をついてくださいますが、杵を動かす速さと、臼をたたく度に出る音がまるで違います。大人と子どもです。僕たちもお餅をつかせていただきました。杵をおろすと「よいっしょ」とみんながかけ声をかけてくれます。なんだかあせりました。あせって臼のへりを何度かたたきました。
つきたてのお餅はふわふわしていて、そのままでも甘く感じました。
人気1位は醤油味 2位はあんこ、3位はきなこでした。

洋上肝試し

待ちに待った肝試しです。どんな肝試しなのかよりも、誰と一緒に歩くのかで噂が飛び交い落ち着きませんでした。結局、同じ番号のグループ、男女四人一緒に歩きました。
船員さん達の本気は、恐すぎます。真っ黒は部屋の中で今まで見たことのない・・・それ以上は思い出したくありません。泣いてしまった人もたくさんいました。意外な人が、ちっとも怖がらないので、人間見た目では分からないものだと思いました。

5日目 6月3日(日)

寄港地:西郷港

かめりあ丸からの連絡

かめりあ丸での全体写真

日本海は穏やかです。その穏やかな海で学校要覧に毎年載る洋上小学校全員の写真を撮影しました。ブリッジの上、前、下の三カ所に分かれて整列しました。カメラマンの小池さんが荷物をつり上げるクレーンの最上段に上がって撮影をします。下から見ていて恐くなるほどです。こうやって、いつもの写真が撮られているのかと分かりました。

牛つき

島に流された天皇を慰めるために、隠岐島では牛つきが始まったそうです。私たちは後醍醐天皇が住んでいたと言われる隠岐国分寺近くのモーモーランドで観光用牛つきを見ました。最初に対戦した牛の体重は600キロ台、次の牛はなんと800キロもある巨漢でした。観光用とはいえ、目を血走らせて角で相手を押す姿は迫力がありました。戦い終わるとその目から涙が流れていました。かわいそうでした。

隠岐島めぐり

島の中央にある水若酢神社までバスで行き、郷土資料館も見学しました。真っ白な洋風木造建築の中に、かつての島の生活で使われていた道具が展示されていました。
水若酢神社では若いお父さんとお母さんが赤ちゃんを抱え、お宮参りされていました。神主さんは紫色の装束を着てお祈りをしていました。

水圧調査実験とイカつり

隠岐島、西郷港を出てすぐのポイントで水圧調査実験をしました。空き缶、中身の入った缶、ゆで卵、生卵、トマト、発泡スチロールなどを水深100メートルまで、10メートルごとにしずめました。トマトと生卵が水深100メートルでもつぶれなかったのには驚きました。
その後、少し場所を変えてイカ釣りをしました。十四夜の月を見ながら糸を垂らしました。1時間30分粘りましたが、釣れたのはたった一匹でした。次の瀬戸内海でのイカ釣りに期待したいです。

4日目 6月2日(土)

寄港地:厳原港

かめりあ丸からの連絡

凧あげ

今日の午前中は凧あげをしました。場所は、グリーンパークという野球場でした。広い野球場の中に、16の凧が大空に舞うはずでしたが、風があっちからもこっちからも吹いてきて苦戦をしました。凧を飛ばすために、船員さんが一緒に手伝ってくださって、野球場の中を走り回るのが楽しかったです。

3つのコース別活動

午後は三つのコースに分かれました。島の中には韓国の観光グループの人たちがたくさんいました。ジェットフォイルに乗ると、韓国から1時間20分で来られるそうです。

金田城ハイキング

ハイキングをしながら、戦争中敵の攻撃を防ぐために高く積まれた石垣を見ました。山頂から、対馬のくびれた海峡を見下ろしました。

ツシマヤマネコツアー

島の北のはずれにある対馬野生生物保護センターに行きました。対馬にしか生息していないツシマヤマネコを見ました。普通の猫みたいだけど、耳が丸くてかわいかったです。

歴史探訪

対馬藩の藩主、宗家の菩提寺を見ました。寺の裏には19代からから36代までの宗家のお墓がありました。石畳の階段を上がり、ヤクスギランドにあるような大木に守られて大きな墓石がいくつも並んでいました。

3日目 6月1日(金)

寄港地:屋久島

かめりあ丸からの連絡

世界遺産の島 屋久島

洋屋久島では水谷雲水峡とヤクスギランドの2カ所を歩きました。
 ヤクスギランドでは杉の巨木を見ました。一緒に歩いてくださったOリーダーは「杉があまりに大きくて、自分が小さく思えた」と話していました。小さな乗組員に感想を聞くと、「ふとくて高くてビックリ。」「紀元杉のスケールにビックリ」と話していました。
 水谷雲水峡はその美しい川の水に魅せられました。 花崗岩の隙間を、水が走り落ちる姿は、迫力がありました。

甘くて美味しいクロワッサン

洋一昨日の朝食にクロワッサンが出ました。一人に二つ、食べきれるかなあと思っていたけれど、一口食べたらいつも食べているものより甘くてとっても美味しかったです。
 そういえば、船に乗ってから飴以外におやつらしいものを食べていません。いつもなら、甘いのは苦手なのに、今は氷砂糖で口をいっぱいにしたい感じです。

初めてのお風呂

東京を出て3日目、初めてのお風呂です。田代別館という宮浦港から近い旅館で入りました。シャンプーを使って頭を洗うのが、こんなに気持ちがいいとは知りませんでした。 窓を開けると、さっき見学した白谷雲水峡から流れてきた川が見えます。川の向こうには緑でおおわれて、風の中に草木の香りが混じっています。
 次は、対馬で温泉に入ります。楽しみです。

今日の釣果 アジ1枚

2日目 5月31日(木)

寄港地:高知港

かめりあ丸からの連絡

洋上授業とコース

洋上小学校の授業はワッチ、乗組員の仕事、船速測定 ロープワーク、手旗、仕事場巡り手旗とあります。ワッチでは一等航海士の加藤さんが当直やその詳細を教えてくれました。乗組員の仕事では、役割を系統表に沿って教わりました。機関室は船の奥深くにあり、エンジンの音と発電機の熱がものすごかったです。

午後は釣りをしました。一番多く釣ったのは、N君でなんと12匹もつり上げました。スズキも釣れて、船員さんがお刺身にしてくれました。
美味しかったです。
でも、一匹も釣れない人もいました。

高知のおいしかった物ランキング

曇り空の下、高知城や龍馬の生まれたまち記念館を見学をしました。昼食は、自由食です。グループのみんなと好きなお店に入って食事をしました。

高知の美味しい物ランキングを発表します。
第1位 カツオのたたきとお刺身
第2位 マグロ丼とお刺身
第3位 天ぷら
です。

ちなみにこれは先生方とリーダーによる判断です。龍馬飴も美味しかったです。ビックリしたのは、甘い飴に混じって辛い飴が入っていることです。

1日目 5月30日(水)

出発:竹芝桟橋

かめりあ丸からの連絡

一年生パートナーとの船内探検

今日は、1年生と船内探検を楽しみました。そこで、6年生の3人に質問をしました。
1年生と船を探検して一番楽しかったことや嬉しかったことは、操舵室で操縦を体験したことやテープ投げで1年生のパートナーがテープをとってくれたことだそうです。
苦労したことがあっても、洋上小学校を楽しんでいきます。

(A.T)

テープの伝統

横浜を出港するときに1年生に船からテープを投げました。あのテープの意味は、できるだけ長く持っていることで、縁がずっと長くもつことができるという意味がこめられているそうです。あのテープは昔からの伝統で、船では、よくテープを投げているそうです。テープの長さは約50メートル以上あります。また、あのテープは、パートナーさんなどが好きな色を投げてあげると喜んでくれます。これからもテープの伝統が続くとよいと思います。

(A.K, E.T)

船員さんの避難訓練

今日は避難訓練をしました。そこで船員さんたちにインタビューをしました。
一等航海士の加藤さんは、「いつものようにマニュアルにそって冷静にできました。何かあったら私たちがお守りいたしますので、ご安心してお過ごしください。」とおっしゃいました。
次に甲板員の松崎さんにおうかがいしました。「避難訓練は、とても重要です。理由は、いざという時のためにとても大切だからです。」
避難訓練の時は、04という時間帯の人が、操縦をしています。もちろん04の人のための避難訓練も行います。船員さんは1ヶ月に1回必ず避難訓練をやるということで、いつでも身についている技だそうです。このことをいかして生活していきたいです。

(K.G)

今回の洋上小学校について

初等部長のごあいさつ

日本の底力

第38回 青山学院洋上小学校。今回のテーマは「日本の底力」。
今、日本は元気がありません。昨年の3.11東日本大震災、福島原発事故、それにともなう電力不足問題などが、経済状況にも影響をあたえています。直接関係なくても、君たちもいろいろなことを見たり、聞いたりしているでしょう。

しかし、今こそ日本人の強みである「苦境に立たされた時の底力」を発揮すべき時だと思います。「底力」・・・ふだんはかくれていて、いざという時に発揮される強い力のことです。
震災後、私たちは、「絆」という言葉にも気づきました。自分たちはひとりではなく、たくさんの人たちとつながっている、ということを改めて感じることができたのです。これからの私たちには、自分たちを信じて、正しいと思うことをやってみること、行動していくことが必要になってくるでしょう。

「日本の底力」、それは私たち一人一人の「底力」です。洋上小学校でも、是非、日本の底力をみてきましょう。東海汽船の船長さんはじめ乗組員の方々の底力を感じ、触れ、体験してください。そして117名の仲間の底力をお互いに出し合い、助け、活かしましょう。一人一人の「底力」が大きな力となることで、すばらしい洋上小学校となります。船の中は1日24時間、8泊9日。どこにも逃げ場がありません。頼るのは自分と仲間、そして見守っていてくださる神さまです。

小さな乗組員たちに、神さまの豊かな祝福とお恵みを、そして航海の安全が守られるようお祈りしています。

青山学院初等部 部長 中村 貞雄

校長のごあいさつ

一つの船を借りて、六年生全員で日本の大海原に漕ぎ出すという、学校行事としては途方もないスケールの洋上小学校が生まれて40年が経ちました。途中2回、オイルショックでできないことがありましたが、これだけの長い年月、続けることができたのは、洋上小学校に子どもを育てる力があったからでしょう。

船旅から帰ってきた子どもたちを見て、保護者の皆様がなるほど子どもが変わったと感じ、参加した子どもたちも、いつかはリーダーでもう一度参加したいと思い、親になったときは、この感動を自分の子どもに味あわせたいと願う。その思いが洋上小学校を継続させて来ました。その思いを背負って、今年も117名の子どもたちと旅に出ます。テーマは「日本の底力」です。高知・屋久島・対馬・隠岐の島・尾道・小豆島を巡ります。8泊9日の間、カメリア丸の乗組員の皆様をお手本に『小さな乗組員』として成長したいと願っています。

また、今年も東海汽船はじめ寄港地の皆様、保護者の皆様など多くの方にお支えいただきますことを感謝します。ホームページをご覧の皆様、航海の無事をお祈りにお加えください。では、行って参ります。

第38回 洋上小学校校長 小林 寛

シンボルについて

第38回洋上小学校シンボル

第38回洋上小学校のシンボルマーク決定

応募作品の中から学年教務会の選考の結果、左の作品が最優秀作品に選ばれました。作者である児童の、作品作成の思いを紹介します。

青山の渋谷キャンパスから、光りかがやく日本の未来に向かって出発した、かめりあ丸という設定で描いた絵です。みんなが未来に向かって歩めるように力強く描きました。