日本の底力
第38回 青山学院洋上小学校。今回のテーマは「日本の底力」。
今、日本は元気がありません。昨年の3.11東日本大震災、福島原発事故、それにともなう電力不足問題などが、経済状況にも影響をあたえています。直接関係なくても、君たちもいろいろなことを見たり、聞いたりしているでしょう。
しかし、今こそ日本人の強みである「苦境に立たされた時の底力」を発揮すべき時だと思います。「底力」・・・ふだんはかくれていて、いざという時に発揮される強い力のことです。
震災後、私たちは、「絆」という言葉にも気づきました。自分たちはひとりではなく、たくさんの人たちとつながっている、ということを改めて感じることができたのです。これからの私たちには、自分たちを信じて、正しいと思うことをやってみること、行動していくことが必要になってくるでしょう。
「日本の底力」、それは私たち一人一人の「底力」です。洋上小学校でも、是非、日本の底力をみてきましょう。東海汽船の船長さんはじめ乗組員の方々の底力を感じ、触れ、体験してください。そして117名の仲間の底力をお互いに出し合い、助け、活かしましょう。一人一人の「底力」が大きな力となることで、すばらしい洋上小学校となります。船の中は1日24時間、8泊9日。どこにも逃げ場がありません。頼るのは自分と仲間、そして見守っていてくださる神さまです。
小さな乗組員たちに、神さまの豊かな祝福とお恵みを、そして航海の安全が守られるようお祈りしています。
青山学院初等部 部長 中村 貞雄