38年前、ある先生が初等部生に海から日本列島を見せたいなという夢から始まった洋上小学校も今年で第36回を迎えました。今回は神・人・自然に出会うという初等部の考えを踏まえ『知っておきたい日本』というテーマを設け寄港地を決めました。このテーマの大きな柱は“明治維新”と“世界遺産”です。
高知・鹿児島。萩・松山では、幕末から明治という大きな時代のうねりで志を果たした先達の生き方に出会い、屋久島では日本が誇る世界遺産の中で深く静かに積み重ねられた時の流れを感じてほしいと思います。歴史の流れ、自然の雄大さ、船で行くからこそ感じることがそこにはあると思います。
かめりあ丸での生活は子ども達をひと回りもふた回りも大きく成長させてくれます。思春期の入口に立った6年生が自分自身と自分を支えてくれる人々、環境を見つめ直すのにこれ以上の機会はないと思います。
6月2日に竹芝桟橋を出航いたします。東海汽船の皆様をはじめ、寄港地の皆様、保護者の皆様、そして私たちの知らないところで応援して下さっている皆様に支えられていることを心にとめて、感謝の思いで過ごしたいと思います。
小さな乗組員に神様の祝福とお恵み、お守りがありますように皆様のお祈りに加えて頂ければ幸いです。
第36回 洋上小学校校長 藤原 功一