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5年 遠足

5年生の子どもたちは、昨年度の「山の生活」と、「雪の学校」そして今年度の「海の生活」を経験することができませんでした。この先の宿泊行事に向けて、「山の生活」や「海の生活」で身につけて欲しかった力を、「東京都の中で行う」「公共交通機関を使わないで行う」「宿泊を伴わない」という制限の範囲内で、遠足を用いて少しでも補いたいと考え、3日連続の特別な遠足を実施することにしました。

〈1日目:東京坂巡り~二十三区最高峰~東京タワーツアー報告〉

とても良い天気に恵まれた初日。東京都内を歩きました。まずは初等部から愛宕山まで、クラス一列で歩きました。街中ですから、道の半分は空けて、他の歩行者の邪魔にならないことを意識しながら歩いていきました。地図を片手に、通った坂の名前にチェックを入れながらの道のりです。坂によってはかなり急な勾配のものもありましたが、東京の地形を全身で感じながら一歩ずつ目的地を目指しました。
二十三区最高峰である「愛宕山」の三角点を見つけた後は、グループ行動に切り替わりました。四人で協力し、地図を見ながら東京タワーを目指します。東京タワーでは階段をひたすら登り、展望台からは大きな東京の街を感じました。自分たちが普段生活を送る初等部の校舎も探してみました。
昼食後はグループごとに有栖川宮記念公園を目指します。地図と目の前の景色を交互に見比べながら、さらに長い距離を自分たちだけで歩きました。有栖川宮記念公園からは再びクラスで一列の形に戻り、最後のゴールを目指します。いつもの見慣れた初等部礼拝堂が目に入ってきた時には気持ちがほっとしました。

〈2日目:秋の野山を楽しむ 高尾山登山〉

天候にも恵まれて、絶好の登山日和でした。登山客も多く、細い道は一列で歩いていてもすれ違うのがやっとなくらいでしたが、子どもたちは上手に歩いていました。足下を流れる沢の流れを見て理科の授業を思い出したり、周りの植生や気温・気圧の変化を感じて歩いていたり、昼食後にのんびり景色を眺めたりしている姿を見ていると、自然の味わい方が上手になってきたように感じました。
グループで歩いている時は、ペースがゆっくりの仲間に合わせて歩いていたり、全体のための重い荷物を分担して持つ係を気持ちよく引き受けてくれたり、自分一人の行動力とは違う力が育まれるチャンスになりました。
山頂から見た雄大な富士山の姿に、勇気とパワーをもらいました。

〈3日目:力を合わせて課題解決 in 代々木公園〉

遠足3日目の行き先は代々木公園。グループ毎に山手大空襲の戦争遺構を辿り、代々木公園で一日を過ごしました。事前にグループ毎に考えた課題を、それぞれのチェックポイントで出題し、子どもたち同士でオリエンテーリングを作り上げ、楽しむことができました。予想以上に代々木公園が広く、全ての課題に挑戦することができないグループもありましたが、素晴らしい天気に恵まれ、秋の一日を仲間とともに楽しむことができました。

今回の遠足では、宿泊行事を意識して、「3日間のうちどこかで、自分でお弁当を作る」「生活の一部として、お風呂掃除、トイレ掃除、食器洗いを行う」など、家庭で取り組むミッションもありました。それぞれのご家庭でお支えくださり、3日間連続の遠足を無事に終えることができました。ご理解とご協力に感謝いたします。この経験を、次の宿泊行事につなげていきます。