6月5日(木) 9日目 館山ー竹芝桟橋帰港
さるびあ丸からの連絡
- 天気晴れ
9:00 館山入港
歓迎セレモニーが船上で開催された。市長を始め、行政職員の方々が迎えて下さった。2年生の時に、宿泊行事「農漁村の生活」で訪れた地に、最後の寄港地として降り立つ。馴染みのある館山に戻ってくると、洋上小学校の終わりを感じ、帰ってきたとの感慨が湧いてくる。
館山では、入浴施設を利用した。竹芝での下船に向けて、身支度を整える。
館山出港時、特別に選ばれた小さな乗組員数人が、いくつかの出港準備をさせてもらう。いよいよ最後の「いかりを上げて」を演奏し、出発となった。
- 午後昼食はグループごとに散らばって、甲板でお弁当を食べた。
東京湾に入ると、海の色が変わったことに子どもたちが気付く。
その後は、最後の荷物整理を行い、下船に備える。
下船式の動きを確認した後は、リーダーたちとのお別れを済ませる。リーダー1人1人が、後輩たちにメッセージを贈ってくれた。リーダーたちが作ってくれた歌を、最後にみんなで歌う。本当の最後が近づいている。皆で、涙しながら歌う。
船から眺める景色もしばらく見納めとなる。竹芝が視界に入ってきた。
- 16時 下船式
着岸に向けて船が回頭すると、手旗クラブの子どもたちが、涙をこらえながら岸壁に迎えに来て下さった方々へ信号を送る。すると岸壁では、返信の手旗信号が振られた。最後は、旗を振って、岸壁で手を振る人に応える。
下船式の場所が日なたになっていたので、地上スタッフの方が、急遽機材をずらし、日光が直接当たらない場所に会場を設定して下さった。
下船式の冒頭で、洋上小学校を支えて下さった多くの方々を代表して、初等部長、東海汽船社長、洋上小学校校長、さるびあ丸船長にご挨拶をいただき、改めて励ましを受ける。
また、代表児童の見事なスピーチに、会場にいる誰もが感嘆する。
期間中さるびあ丸にはためき続けた校旗が下ろされる様を、校歌を斉唱しながら見届ける。校歌の2番になると、代わりに東海汽船の社旗がするすると揚がっていった。さるびあ丸が、初等部6年生のための「校舎」から、一般の貨客船に戻ったことを目の当たりにして、寂しさを感じた者も多かったことであろう。
乗組員のみなさんとリーダーたちにタッチを交わしながら、下船式会場を後にする。
解散場所に着くと、懐かしい顔の元へ子どもたちが飛び込んでいった。
洋上小学校に関わって下さったすべての方々に、主の恵みと平安がありますように!

洋上だより
最終日の気持ち
今日は洋上小学校最終日です。行く前は8泊9日という期間を何て長いのだろうと思っていましたが、いざ始まると風のように一瞬で通り過ぎていきました。特に5日目あたりからは、もう寝る時間なの!というくらい早く感じていました。船員さんはとても優しくしてくださいました。せっかく船員さんと仲良くなれたのに、下船しなければならないなんてとても悲しいです。
船の上では船だからこそできることがたくさんありました。洋上授業は船員さんが先生となり船についての技術を教えてくださいました。機関室やブリッジへ見学に行くと、甲板部や機関部の船員さんが温かく出迎えてくださいました。事務部の方は毎日おいしいお食事を作ってくださいました。船長はロープワークを駆使して作ったキーホルダーをプレゼントしてくださいました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。洋上小学校は私にとって忘れることのできない思い出になりました。

館山入港とさるびあ丸での最後の生活
今日は洋上小学校最終日で館山に入港しました。そこで館山に入港して里見の湯に入りました。里見の湯では開業時間ではないのに特別に入らせていただきました。そこで9日間の疲れを取ることができました。
里見の湯はたくさんの種類の湯舟がありました。水圧マッサージのお風呂があったり、屋外には足のつぼを刺激する通路を歩いてお風呂に入るものもありました。とても痛かったです。
船に戻ってから、さるびあ丸で船員の方々と記念写真を撮りました。僕はその時もうすぐ洋上小学校も終わってしまうのだなと思い少し悲しくなりました。撮影後、船内で最後の昼ご飯をいただきました。いつもの昼食と違いお弁当をグループごとに船のデッキで食べました。最後に食べるご飯はやっぱり美味しくて、海を見ながら食べたことも思い出になりました。僕はこの洋上小学校で日本の歴史は奥が深いのと仲間と協力することの大切を改めて実感しいました。

リーダー…とのお別れ
今日は洋上小学校最終日でした。リーダーがお別れの言葉を一人ずつ話してくださいました。8泊9日間も一緒に過ごし、仲良くなったリーダーとしばらくは会えなくなるのは本当に悲しく、話しているリーダーも、ほとんどのお友達も泣いてしまって涙を流しました。私もお世話になったリーダーと離れるのが悲しすぎて、館山から竹芝に向かうまで、休むことなくずっと泣いてしまいました。リーダーが抱きしめてくださっても泣き止みませんでした。
ただでさえ悲しくて泣いてしまうのに、リーダーが編曲した『Happiness 洋上小学校 ver』を最後に歌うと、本当に洋上小学校は終わりなんだなと思い、さらに泣いてしまいました。特に『戻れない この時を 強く心に刻み一生忘れないこの想い さるびあ ありがとう』という歌詞をうたっているとき、私は声もあげて泣いてしまうほどでした。
洋上小学校を終えて、8泊9日間リーダー、船員さん…と過ごした時は本当に本当に大切だったのだなと思いました。今の5年生は来年、洋上小学校に行っています。どうか、船員さんとリーダーと様々の方と関わる時間を一秒一秒大切にしてください。

6月4日(水) 8日目 終日航行
さるびあ丸からの連絡
- 天気曇りのち晴れ
9:00 赤道祭
船員さんを招いて「赤道祭」を開き、ゲームを通して楽しい時間を過ごす。船員さんをグループに加えて、○×クイズやビンゴでポイントを競い合った。より船員さんとの関係を深める時間となった。
また、洋上小学校としては久しぶりに、餅つきを行った。子どもたちから始まり、船員さんや、教員、リーダーまで餅つきに加わり、みなで楽しいひとときを過ごした。つきたてのお餅を子どもたちは何度もお替わりしていた。
- 13:00荷物整理と謎解き
荷物整理は、宿泊行事において大切な技能だ。前もって荷物整理を進めておいた児童もおり、教員から続々と合格をもらっていた。
合格をもらうと、船内の謎解きクイズに参加ができる。それぞれ頭を悩ませながら、時には船員さんにヒントをもらいながら進めていた。早く解けた児童には、船長さんお手製のストラップが贈られた。
- 15:00赤道祭第二部
赤道祭の後半は、名前ビンゴが実施された。お世話になった船員さんやリーダーたちの名前が登場し、そのたびに歓声が上がった。
午前中の赤道祭を含め、運動プロジェクトの子どもたちが主となって司会進行を務めた。臨機応変なリアクションで場を大いに盛り上げた。
- 16:00水圧実験
理科の授業の一環で、水圧による物の変化について実験を行う。一本のロープに、20mごとに物をくくりつけて沈めていく。甲板部の船員さん方のご指導の下、環境プロジェクトの子どもたちが、実験のアシスタントを務める。
最深100mに達するが、船長さんが、風の影響の少ない場所で停泊してくれたため、まっすぐに沈めていくことができたようだ。防水カメラも一緒に下ろしたので、渋谷キャンパスで視聴するのを楽しみにしたい。
- 18:15さよならパーティー
お世話になった船員さん方をお招きして、立食パーティーを開く。テーブルごとに会話に花が咲く。司会進行を担当する6年プロジェクトの児童たちが、楽しいひとときを演出していた。
東海汽船のスタッフによる表彰式も行われ、大いに盛り上がった。
最後の夜が更けていく。夢のような時間が終わろうとしている。洋上小学校で得た恵みを通して、戻っていく子どもたちの日常が大いに輝いていきますように。

洋上だより
赤道祭
今日は船内で赤道祭をしました。もともと赤道祭とは、船が赤道を通過するときに行われるお祭りのことです。洋上小学校では毎年、運動プロジェクトが企画した赤道祭を、船員さんと一緒になって楽しみます。
第一部は、船員さんに関する〇✖ゲームを楽しみました。実際にあった問題の一つに「〇〇さんは魚が好きである。〇か✖か」という問題がありました。船員さんはいつも海で生活しているので、僕は魚が好きだと予想していたけれど、答えが✖だったのでびっくりしました。船員さんも僕たちと同じように、苦手なものもあるのだなと思いました。
第二部は、船員さんの趣味当てビンゴをしました。解答用紙に船員さんの趣味を予想して書いておき、くじで出た船員さんの趣味でビンゴをしました。やはり船員さんの趣味で多かったのは釣りでした。他の趣味には筋トレやランニングなど、体作りに関するものが多かったです。
船員さんは餅つきでも物凄く力強くついていたので、日々体作りに励まれていることを実感しました。初日よりも船員さんとの仲が深まり、協力して赤道祭を全力で楽しむことができました。

赤道祭 餅つき
今日は一日移動日でした。
船員さんとのお祭り「赤道祭」がありました。第一部から第三部まであり、第二部では餅つきをしました。船員さん、先生、六年生が一丸となってお餅をつきました。「よいしょ、よいしょ。」と声をかけてつきました。私もついてみましたが、きねはものすごく重くて上に振り上げることができませんでした。ですが船員さんは軽々ときねを持ち上げ、とても速いリズムで餅をついていました。だんだんともち米がつぶれていき、餅がきねにくっつくようになると完成です。
きなこ、あんこ、醬油味のお餅がありました。私はきなこが好きでした。できあがったお餅は少し温かく、とても柔らかくておいしかったです。自分たちでついたお餅だからこそよりおいしく感じたのだと思います。
赤道祭では船員さんと協力したから楽しめました。船員さんに感謝したいです。

洋上グルメ
今回は、洋上小学校の食事について紹介します。
寄港地へ行く日は、たいてい昼食にご当地の海産物などが食べられます。宮古では、真鱈のフライを食べられました。外はサクサクで、なかはほろほろでとてもおいしかったです。
今日は、カレーライスをいただきました。おなかがいっぱいでしたが、とてもおいしかったので、おかわりもしました。やはり、定番の味はおいしいな、と思いました。
今日の夕飯は、すしバイキングです。これまでに、和食と中華バイキングがありました。どんな魚があるか楽しみです。
ぼくたちのためにたくさんのお食事を用意してくださって、感謝だな、とおもいました。明日の昼食まで、しっかりと食べたいです。

6月3日(火) 7日目 松山
さるびあ丸からの連絡
- 天気雨のち曇り
8:30 松山港着岸
セレモニーは予定されていませんでしたが、観光行政に携わる市の職員の方々が横断幕を持って私たちを迎えてくださいました。
- 9:00市内フィールドワークに出発しました。本格的なフィールドワークはこれが最後となります。出発前に、フィールドワーク中のマナーについて改めて確認し、子どもたちが自分たちでやり遂げることに期待して送り出しました。
道後温泉の新しい施設で入浴し、礼儀正しく振る舞う子どもたちの姿に、スタッフの方からお褒めの言葉をいただきました。その後、温泉街でのお土産探しでは、事前に調べた名物を目指す子、予算と相談しながら悩む子など、思い思いに楽しんでいました。
松山城ではガイドさんの案内を受け、普段は気づかない歴史的背景について教えていただきました。雨が降る中での見学となりましたが、子どもたちは熱心に耳を傾けていました。
- 午後船に戻り、2回目の「1人の時間」を過ごしました。子どもたちは慣れた様子でお気に入りの場所を見つけ、スケッチや短歌・俳句、日記の創作に静かに取り組んでいました。瀬戸内の穏やかな海と、次々と現れる島々を眺めながら、心地よい時間が流れていきました。
松山でのフィールドワークを終え、洋上小学校も終わりが近づいてきました。子どもたちには、開放感や安堵感も見られる一方で、動きが雑になったり、中途半端になったりする様子も少し出てきました。今年度の学年目標である「自主・自律」を改めて意識し、最後まで良い形で洋上小学校を締めくくってほしいと思います。

洋上だより
松山入港 ~松山城~
今日は愛媛県松山に入港しました。私たちは重要文化財に指定されている松山城に行きました。松山城は日本に現存する12の城のうちの1つで、江戸時代に建てられた天守閣が象徴的なお城です。
今日は、生憎の雨だったので、城の1番上に位置する天守閣まで歩くのがとても大変でした。松山城は金の亀がいる伝説があるため別名「金亀城(きんきじょう)」と言われているそうです。
様々な特徴をもつ松山城について、友達二人に取材をしました。すると一人は霧がかかって見えた天守閣がきれいだと答えてくれました。敵が天守閣までたどり着けないような罠が多くて、攻め入るのが不可能だともう一人が答えくれました。
あらためて、松山城は難攻不落の城だと思いました。

松山 ~道後温泉~
今日は松山の道後温泉別館『飛鳥の湯』に入りました。
私が松山のフィールドワークの中で一番楽しみにしていたことは入浴です。なぜなら、道後温泉は3000年の歴史を誇り、日本最古の温泉で有名だからです。ここは、夏目漱石が書いた『坊っちゃん』にも登場しています。
飛鳥の湯は、一般のお客様も私たちと一緒に利用されていました。お風呂で一緒になった地元の方に、「松山でおすすめの場所はありますか?」と質問してみると、「やっぱり、道後温泉かな。」とおっしゃっていました。道後温泉は地元の方にも愛されているのだな、と思いました。
寄港地で入ったお風呂の中でも、飛鳥の湯は思い出に残るお湯でした。外観もザ・日本というような和風でとても素敵です。皆さんもぜひ飛鳥の湯や道後温泉本館に行ってみてください。

来島海峡大橋
児童だけでなく先生もが挑む、毎年恒例の「大橋通過時刻予想クイズ」を、今年は来島海峡大橋を対象に行いました。このクイズは、与えられた情報を元に、洋上授業で学んだ船速の求め方を活用し予想します。
来島海峡大橋は、大島~今治の約4kmにかかる世界初の三連つり橋です。
みんなが見守る中で、来島海峡大橋が近づいて来ました。それぞれが、腕時計を見つめて自分の予想を言い合っていました。通過すると、拍手が起こりました。時刻は17:53ごろでした。ぼくの予想とはあまりにもかけ離れていて、少し悲しかったです。
通過時刻に近い10名には、賞品があるそうです。発表がとても楽しみです。

6月2日(月) 6日目 門司
さるびあ丸からの連絡
- 天気曇りのち雨
8:00 門司港着岸
水先案内人を乗せて、船は関門海峡を進む。行き交う大型船や肉眼で見える両岸の景色に、新たな上陸地への期待が高まる。
門司港では、何人かの関係者が迎えてくださり、寄港に花を添えてくださった。
- 8:30フィールドワーク
門司と下関へのフィールドワークに出発。観光用のトロッコ列車に乗り、関門海峡大橋に迫る。海峡沿いの遊歩道を歩きながら、首を動かさなければ視界に収まらないスケール感に感嘆する。
関門トンネルを徒歩でくぐり抜け、反対側の下関に出る。トンネルの出口では、地元のボランティアの方が、壇ノ浦の戦いの様子を紙芝居で披露してくださった。臨場感溢れる語りと時折加えられる歴史解説に、熱心に耳を傾ける子どもたちであった。
賑やかな市場や港街の情緒を味わいながら、昼食場所をグループごとに探す。事前学習で調べてきたその土地ならではの味を求めて、グループのリーダーと頭を悩ませる子どもたちであった。
昼食後に、近くの桟橋からフェリーに乗って海峡を渡り、再度門司側へ出る。のんびりと地元の施設で入浴を済ませ、午後のフィールドワークに向かう。
関門海峡ミュージアムでは、関門海峡を舞台にした異なる時代の出来事について映像や展示物から学んだ。海上交通の要衝であるために、たびたび歴史の舞台になることに納得する。
最後は、「バナナのたたき売り」を体験した。見るだけでなく、希望する何人かの子どもたちも売り手を体験させてもらえ、会場は大盛り上がりとなった。恥ずかしがらずに、やってみたいとたくさん手が挙がるところが愉快である。
- 22:00門司港出航
子どもたちが寝静まった後に、次の寄港地へ向けて、船が離岸する。今となっては心地よい振動が体に伝わってくる

洋上だより
門司 関門海峡
今日は門司に入港しました。そこで関門海峡という福岡県の門司(九州)と山口県の下関(本州)を結ぶ深いトンネルを歩いて渡りました。関門海峡トンネルは全長780mあり、歩くのに10分ぐらいかかりました。想像よりも長くて疲れました。
下関側についた後、壇ノ浦の戦いという平家と源氏の戦いについての紙芝居をしていただきました。関門トンネルは毎日、4回も潮の流れが変わります。なので、戦いの最初は平家側から潮が来て、平家がとても有利な状況でした。しかし、その時の源氏は「潮が変わるまで待て」と言ったそうです。その後、潮が変わると源氏は見事に大逆転を見せました。
当時、武器を持っていない舟漕ぎは最初に殺してはいけないという決まりがありましたが、源氏のリーダーである源義経は武器を持っていない舟漕ぎから攻撃をし、平家を混乱させました。けれど、平家のリーダーである平知盛が一発逆転を狙い、義経を殺そうと源氏の船に飛び乗りました。しかし源氏は4mぐらいある船と船を華麗に飛び回って逃げました。そこで平家があきらめて海に落ちて亡くなっていったそうです。
僕はそれを聞いて義経は卑怯な戦法を使ってでも平家を倒したかった理由がとっても知りたいと思いました。

バナナの叩き売り
今日は福岡県の門司に寄港し、フィールドワークをしました。その中で一番楽しかったことは門司港が発祥の『バナナの叩き売り』です。バナナを独特の口上で売ります。
「さあさ、買うた買うた。」とお客さんを呼びます。そして、「1万円。5千円。千円。500円。」と、だんだんと値段を下げていきます。買いたい値段になったら手を上げます。同時に複数のお客さんが手を上げたら売る人が誰に売るか決めます。
今回はプロの方だけでなく、6年生も売り手をやることができました。1つのグループに1500円が配られ、そのお金の中で買うことができます。売る人がふざけて「5万円」など絶対に買えない値段を言うとお客さん(6年生やリーダー、先生)が「高い、高い!」「もっと安くして!」と文句を言います。そしてだんだん安くなっていき、「500円!」など買える金額になるとお客さんが一斉に「はい!」「はい!」と手を挙げます。とても盛り上がりました。手を挙げても選んでもらえなかった時も、私はなんだか楽しかったです。
バナナの叩き売りは日本遺産にも登録されています。スーパーでバナナを買うよりも楽しみながら買うことができます。ぜひ門司に来たら見てみてほしいです。

トロッコ列車「潮風号」
上陸して門司港周辺を散策した後、観光用のトロッコ列車「潮風号」に乗って関門海峡の入口まで行きました。
潮風号は、元々石炭を運んでいた貨物線の線路を再利用し、観光用にしたものです。今日は月曜日なので、本当は休業日のだけれど特別に運航していただきました。ガイドさんにも乗っていただき、説明をして頂きました。
日本一短い路線を日本一遅い時速15kmで走る、「日本一」が2つもある路線だそうです。
トンネルに入ると、電気が消えて天井に門司の海の生き物がライトアップされました。少しの間だったけれど、色々なサービスがあり、とても驚きました。
ゆっくりと門司の海と街並みを見られて良かったです。トロッコの方々、ありがとうございました。

6月1日(日) 5日目 日本海洋上
さるびあ丸からの連絡
- 天気曇りのち晴れ
6:30 起床
毎朝起床時には、放送プロジェクトの児童による、挨拶と音楽が流される。知っている音楽であると、特に気持ちが盛り上がるようだ。
- 7:00主日礼拝
毎朝の礼拝は、宗教プロジェクトの児童が司式を行う。今朝の礼拝では、聖歌隊の児童が讃美をささげた。また、函館から理事長先生と共に乗船された宗教主任が、聖書のメッセージを語って下さった。
- 7:40朝食
食事プロジェクトの児童が、食事ごとに配食の手伝いをする。食事を担当される船員さん方との良い交流の場となっている。洋上小学校の生活のリズムと揺れに慣れ、随分と朝食がはかどるようになった。
- 9:00洋上授業(後半)
本日は、終日航海の日になり、充実した船内活動が展開された。午前中は、洋上授業の後半に臨んだ。
「ロープワーク」では、4種類の結び方に挑戦した。どれも日常生活で活用できそうな結び方であり、子どもたちは具体的な活用場面を想定しながら、何度も挑戦していた。
「仕事場めぐり」と「ワッチ」では、船員食堂、ブリッジ(操舵室)、機関室に訪問した。缶切り、大きなフライパン、燃料の遠心分離機、エンジン、発電機、プロペラ、双眼鏡、レーダー、舵など、日常生活ではまず触れたり見たりすることのない道具や機械類について教えていただいた。
毎日、朝、昼、夕に、ブリッジ(操舵室)や機関室に訪問できる時間を設定していただいているが、洋上授業を経ることでさらに興味が深まり、訪問する楽しみが増えたことだろう。
- 13:15リーダーからの歌のプレゼント
洋上小学校の想い出を歌詞にした替え歌をリーダーたちが披露して下さった。子どもたちがよく知っているメロディーのようで、すぐにリーダーたちと共に歌い始めていた。航程の半ばにあるので、披露されたのも前半部分のみであり、いずれ発表される後半部分にも期待が高まる。
- 13:30洋上クラブ活動
それぞれの希望にしたがって8つのクラブに分かれ、充実した時間を過ごす。船員さん方、カメラマンさん、教員が、子どもたちのために特別なプログラムを用意してくださっていた。終わった後には、楽しさ自慢をするほどに、子どもたちはこの時間を楽しんだようだった。
- 18:30夕食
みなで一堂に会して食事をする際には、スピーチの時間がある。リーダーたちが順番に、心を込めたメッセージを、6年生たちに送ってくれる。自分を見つめ、未来を描こうとしている6年生には、年の近い先輩の言葉は、かけがえのない励ましとなる。
また、この日は、門司で下船する理事長先生、ドクター、さらには3名の船員さんが、子どもたちに言葉を贈って下さった。
どこを切り取っても、子どもたちの糧となる言葉や体験が溢れて出てくる洋上小学校に感謝。

洋上だより
洋上授業「船速測定」
船速測定では木製の手裏剣の様なマーカーを船の横に投げて、それが60メートル進むスピードを測定し船速を計算します。(図1)左の図のように手裏剣の様なものを投げて計測しました。
式は 60m÷秒数×60×60÷1000÷1.852=船側
(ノット)で求めます。今は機械で計っていますが昔はこのようなことをしていたのだと考えました。

洋上クラブ「洋上無線」
今日は洋上クラブがありました。僕は “洋上無線クラブ”でした。僕たちは、ラジオで日本周辺の風向、風力、気圧、気温を聞き、その情報を専用の表に書き込んで、天気図を完成させました。このラジオの音声を聞くことで、気圧の変化や天候の変化を知ることができます。ラジオの音声は少し早いので、正しく書くのがとても難しかったです。僕は、周りの人とどれだけ正確に書けているか、競争しました。この紙にまとめた情報をもとに、天気記号(○、◎、●、など)を使い、天気図に落とし込みました。この作業をするのにはあまり時間はかかりませんが、脳をフル回転させるので大変でした。

洋上クラブ「写真クラブ」
今日は一日船内で過ごし、午後は9つのクラブ活動がありました。私は写真クラブでした。写真クラブは2人で1台カメラを使い、3つのテーマ(①ペアの人の写真、②船内で見つけた自分のイニシャル、③これぞ私の洋上小学校という思い出の一枚)の写真を撮りました。
自分のイニシャルは、船中にある形から見つけなければならず、デッキや部屋などで必死に探しましたがなかなか見つけることができず苦戦しました。ゆっくりと歩きながら全ての方向に目を光らせた結果、デッキの柵に隠されたMの形を見つけることができました。
思い出の一枚は、海やデッキなど自分の好きな場所で、納得するまでたくさんの写真を撮りました。私は、写真を見返したときに、一瞬で洋上小学校と分かるような写真を撮りたいなと思いました。そして思いついたのが、青い乗組員帽と海が一緒に映っている写真です。なぜ、乗組員帽を映そうと思ったかというと、兄がこの帽子を持っていたことが憧れで、今回もらった時とても嬉しかったからです。私は、ペアの人に帽子の後ろを持ってもらい、それを柵に乗せて撮りました。
今日のクラブ活動では、行ったことがある場所でも初めて気付いたものや、驚きの発見がたくさんあり、新たなさるびあ丸の姿を知ることができました。大人になっても今日撮った写真を見て洋上小学校のことを思い出せたらいいなと思います。現像されるのが楽しみです。

洋上授業「仕事場巡り」
ぼくは、洋上授業の仕事場巡りに参加しました。
仕事場巡りでは、まず船員さん方の食堂を見学しました。たった二人の司厨員さんが45人分のお食事を作っているそうです。持ち上げられないほど大きなフライパンも見せていただきました。さらに、4回あるお食事一人分をたった1620円の予算で作っているなんてとても信じられませんでした。
次に、機関室を見学しました。様々な機械が大きな音をたてて動いていました。一つのエンジンで、大きな船体と何百人もの人を運び、一つの発電機で、さるびあ丸全体の電気を発電し供給していることにとても驚きました。
表には見えない所で働いていていらっしゃる船員さんとさるびあ丸にも感謝して残りの時間も生活したいです。

5月31日(土) 4日目 佐渡
さるびあ丸からの連絡
- 天気曇りのち雨
7:00 体操と礼拝
洋上小学校期間中も、毎朝、体操と礼拝の時間から1日を始めている。体操では、運動プロジェクトの児童が事前に作っておいたエクササイズミュージックに合わせて体を動かし、眠っている体を起こす。今朝の礼拝は、昨日の函館から乗船された青山学院の理事長先生が、特別にお話ししてくださった。船にまつわるご経験、キリスト教との出会い、そして理事長先生としてのお仕事について、語って下さった。
- 10:00佐渡島上陸
新潟県の山々と佐渡島を両側に見ながら船は進み、いよいよ佐渡の小木港に入港する。副市長を始めとする多くの職員の方々や住民の方々が、盛大に迎えて下さった。歓迎セレモニーでは、佐渡市とさるびあ丸と初等部のマスコットキャラクターの着ぐるみが揃い、子どもたちがそれぞれのかわいらしさに歓声を上げていた。
- 10:30コース別フィールドワーク
5つのコースから、自分が希望する行き先を選んでフィールドワークへ出かけた。金山、トキ、歴史、太鼓、釣りと、どのコースも魅力的だが、やはり自分が選んだコースがいちばん楽しかったようだ。午後からの降雨が出港時にも残っていたが、多くの方々が傘をさしてお見送りに来てくれたことに感激した。佐渡の有名なユーチューバーを真似て、「アイ・ラヴ・佐渡」と岸壁の方々にメッセージを送る子どもたちであった。
- 17:45プロジェクト・係ミーティグ
毎日夕方に、1人一役担当しているお仕事のミーティングを行ってきた。今日も、受け持つ先生・リーダーと共に打ち合わせをする。特に時間をかけて取り組んでいるのが情報プロジェクトで、早めに集まり、その日のホームページと「海の子新聞」の原稿を仕上げる。揺れる船の中でパソコンに向き合うのは並大抵のことではない。
- 20:30就寝
疲れが出てくる頃である。準備ができた子には、早く床に就くように声をかける。
児童の就寝後には、翌日に向けて初等部スタッフの全員ミーティングが毎晩実施される。体調維持のためにはしっかり水分補給することが大切であると、帯同するドクターから度々助言を受ける。子どもたちの体調が守られていることに感謝。

洋上だより
新潟佐渡上陸 歴史探検コース
今日は新潟県の佐渡島の小木港に入港しました。歴史探検コースでは江戸時代の市役所、裁判所、警察署、金山からとれた金を作るなどの仕事をした奉行所に行きました。金を取る作業が興味深かったです。その後、民俗資料館で島流しのことと、佐渡の文化を学びました。昔、京が都だったころ権力者に逆う人が佐渡に島流しにされたそうです。
最後に江戸時代に使われていた千石船という帆で動く船を見ました。船でこっそり海外と物資の交流させないために幕府が船の天井を開るように作らせたそうです。そして当時の船長はどのようにお金を儲けるかを考えていたそうです。それを聞いたとき今とは全く違い僕は驚きました。

金山コース
金山コースでは、相川地区にある佐渡金山に行きました。金山の中には、金を掘る様子が蝋人形で展示されており、当時の手作業の様子がよく分かりました。
私が驚いたことは、江戸時代は年に数回しか金山で働いている人が穴の外に出られなかったことです。トンネルの中は光がなく寒いのによく働けるな、と思いました。
また、明治時代にはトロッコのレールが敷かれ、だんだん機械を使うようになっていきました。ですが、まだまだ厳しい環境下で働いていたため、労働者の寿命は短かったそうです。今だったら許されないような仕事でした。
今日は佐渡金山の歴史を知り、今まで詳しく知らなかった金を掘る方法や歴史を学ぶことができました。驚きにあふれたフィールドワークでした。

トキコース
天然記念物のトキを観察しました。
佐渡にいたNipponia nipponと呼ばれるトキは、一時絶滅しましたが、中国にいた同じDNAのトキを人工繫殖させました。今では佐渡に578羽ものトキが生息しています。
バスでトキロードと呼ばれる道を走りました。ガイドさんによると、今は子育てシーズンでトキを野外観察するのが難しいそうです。それはひなを守るため親の一羽が必ず巣に残り、エサを探しに行くのは一羽のみだからです。しかし、今日は奇跡的に合計10羽ほどのトキをあちらこちらで見ることができました。
その後、トキの森公園、トキのテラス観察棟で飼育されているトキも見ることができました。トキの空に舞い上がる姿は天使のようでした。
トキを観察して佐渡の方々が一生懸命守ってくれたトキをこのまま絶滅させるわけにはいかない、と思いました。

5月30日(金) 3日目 函館
さるびあ丸からの連絡
- 天気晴れ
8:10 函館入港
湖のような凪いだ海を静かに進んで、函館港の西埠頭に入港した。船内からは、慌ただしく凧揚げとフィールドワークの準備をする子どもたちの喧騒が聞こえる。
- 8:30凧揚げ
船から埠頭に降り立ち、グループごとに船員さんと共に凧揚げを始める。目の前に停まる白い船体と初夏のさわやかな青空を背景に、子どもたちのデザインが描かれた凧が揚がる様を見るのは、何とも晴れやかな気持ちにさせられる。子どもたちのために心を込めて指導して下さる船員さん方の姿に頭が下がった。
- 9:20市内フィールドワーク
しばらく凧揚げを楽しんだ後は、グループごとに、函館市内のフィールドワークに向かう。
五稜郭タワー、北方民族資料館、公会堂、教会群などを、路面電車と徒歩で巡っていく。街を行く方々との会話に花を咲かせた子どもたちがいたようだ。グループごとに昼食場所を見つけ、北海道ならではの献立や食材を味わう。自分で選んだ物は、よりおいしく感じられたことだろう。
- 15:30帰船
全グループが時間通りに帰船し、定時に出港できた。小さな失敗はありつつも、大きなトラブルなくグループ行動が全うできたのは、グループを導く卒業生リーダーの心配りと、約束事を守って集団行動のできた子どもたちの頑張りの成果と言える。
- 16:001人の時間
旅をふり返り、自分を見つめる時間を持つ。1人になるには心の強さが求められる。自律心が養われることを期待したい。
- 18:30和食バイキング
給食プロジェクトの児童が、船員さんと一緒にカウンターに立ち、自分が担当するメニューの準備と呼び込みをする。仲間の声に誘われて、2度、3度とお替わりする子どもたち。活気のある愉快な夕食となった。
- 20:00夜空に雲がかかり、星々が隠れてしまったため、第2回目の星空観察会は、明後日に延期となった。別の機会を設けて下さる船員さん方に感謝。
- 20:30就寝
今夜もぐっすり眠れそうだ。

洋上だより
函館上陸
今日は函館で凧揚げをしました。この凧は渋谷キャンパスにいるときからみんなで協力して作り上げた凧です。船員さんの助けを借りながら、みんなで協力して凧を揚げることができました。風が弱かったので凧を揚げるためにたくさん走りました。苦労しました。それでもほとんどの人が船員さんのアドバイスを聞いてなんとか凧を揚げることができました。
凧は空に揚げることは難しかったですがなんとか出来てよかったです。

一人の時間
洋上小学校では、「一人の時間」があります。一人の時間とは、だれとも話さず、一人になることを学ぶ時間です。船から見える景色をスケッチしたり、俳句や短歌を作ったり、本を読みます。意外と一人になることは難しく、友達に話しかけたくなってしまいます。
ですが、集中するとだんだんと慣れてきて、自分の世界に入ることができます。そこが一人の時間の良いところだと思います。普段はあまり気づかないことにも気づくことができます。例えば、海の香りを感じたり、少しずつ動いていく陸地などです。
学校ではできない体験です。たくさんの友達と話すことも楽しいけれど、一人もいいなと思いました。もう一回一人の時間はあります。次はどんな景色の中で一人の時間を過ごすのか楽しみです。

フィールドワーク
今日は函館の街をフィールドワークしました。五稜郭タワー、ハリストス正教会、旧函館区公会堂、北方民族資料館などたくさんの場所に行きました。
その中で私が特に心に残った場所は、北方民族資料館です。北海道は昔、アイヌ民族の土地で、その後日本の土地になりました。彼らはアイヌ語を使っていたため、今でも北海道には珍しい読み方の地名があります。
私が特に興味を持ったものは、アイヌの服やアクセサリーです。それらには、クマの毛皮や魚の皮が使われています。私が今着ている服には、魚の皮は使われていません。そのため、魚の皮をどうやって服にしているのか気になりました。
今日は初めてリーダーと一緒にフィールドワークをしました。グループのみんなと協力して地図を読み、函館の街を満喫しました。やっと目的地に着いたときは、達成感を感じました。次回のフィールドワークも楽しみです。

理事長先生にインタビュー
青山学院理事長の堀田先生が函館から福岡の門司までいっしょに乗船されます。そこで、堀田先生にお話を伺いました。
堀田先生は、今回が初めての洋上小学校だそうです。ずっと乗船したいと思っていたけれど、なかなか時間がとれなかったそうです。一番楽しみな寄港地は佐渡で、金山を見てみたいとおっしゃっていました。
最後に僕たちへ「君たちは恵まれた旅に出ているので両親や先生、先輩に感謝しましょう。」とメッセージをくださいました。
僕はインタビューを通して、この洋上小学校に関わってくださっている全ての方々に心から感謝しようと思いました。

5月29日(木) 2日目 宮古
さるびあ丸からの連絡
- 天気晴れ
6:30 体操と礼拝
船上での初めての朝を迎えた。昨晩もかなり揺れたが、子どもたちはぐっすり寝られていたようだ。朝は比較的穏やかな海であったため、朝の体操と礼拝には、子どもたち全員が参加することができた。
- 8:30洋上授業
午前中の「洋上授業(前半)」では、船員さん方が先生となってくださり、船に関わる知識や技能に触れることができた。
「船速測定」では、オレンジ色の木片を海に投げ込み、船のオモテ(船首)の方からトモ(船尾)の方までの決められた距離を、どれだけの時間で通過するかを計測した。1人1回ずつ、緊張した面持ちで計測を担当した。
「乗組員の仕事」では、船員さん方の役割分担について学ぶことができた。その中で、航海を担当する甲板(こうはん)部や、エンジンの運転を担当する機関部では、2人体制で当直あたるという興味深いお話を伺えた。
「手旗信号」では、紅白の2本の旗を使い、カタカナの文字を表現する方法を学んだ。14種類の旗の動きを1~3個組み合わせて1文字を表現するのだが、その難しさに苦労する子どもたちであった。子ども同士のクイズの出し合いでは、お世話になった船員さんのお名前をお題にするグループもあり、微笑ましかった。
- 12:00宮古港着
最初の寄港地、宮古港に着岸。宮古市の市長さんを始め、多くの方々が岸壁に集まり、盛大な歓迎セレモニーを開催してくださり、大いに感激した。
ホテルに移動し、昼食と入浴を済ませる。土地の食材に舌鼓を打ち、温かいお湯につかってほっと一息つく。お土産物を探す時間も取ることができた。贈る相手のことを思いつつ、そしてこれから先の寄港地のことも考えに入れながら、慎重に品物を選ぶ子どもたちであった。
続いて、田老(たろう)の街に移動して、「学ぶ防災プログラム」に参加。東日本大震災からの復興後の街の様子と、震災遺構を心に刻みつつ、その景色に重ねる形で、当時の津波の様子をビデオで視聴する。当時の街の様子、それを押し流す津波、そして現在の街の様子が、何度も頭の中で行き来する。10年以上の前の出来事にも関わらず、ビデオを見ながら、「おばあちゃん、早く」と声が出てしまう子どもたちの様子に、心が締め付けられる。
最後に、浄土ヶ浜を散策する。海の透明度に驚き、5年生のときに訪れた平戸の海と比べている子どもたちもいた。しばしのんびりとした時間を過ごす。絵のような景観を楽しんだ後は、足下に広がるきれいな白い石に興味が移る子どもたちであった。
- 18:00宮古港出港
港に戻ると、改めて多くの方々が集り、お見送りをしてくださった。地元の小学生たちに、「また来るよ~」と船から声を掛けながら出港する。
- 20:00星空観察会
船員さんによる、星空観察会が行われる。だんだん目が慣れてくると、星々が夜空に現れてくる。星座の名前や星までの距離についてのクイズに、当てずっぽうながら反応良く答えていく。船上から星を眺める経験は、この先なかなかできることではないだろう。
2日目にして、子どもも大人も、既に心が一杯になりながら床に就く

洋上だより
洋上授業
「乗組員の仕事」「ワッチ」「船速測定」「ロープワーク」「手旗信号」「仕事場巡り」6つの授業があります。
私が学んだのは、ロープワークと手旗信号と仕事場巡りです。
ロープワークでは、船で使用されるたくさんの結び方を、手旗信号では、五十音の手旗についてを、仕事場巡りでは、エンジンの仕組みと、船員さんたちの食事について学びました。
私が難しいと思ったことはロープワークです。輪を作ったり、引っ張る向きなどがそれぞれの結び方で違うからです。でも、できた時には達成感を感じることができました。
どの授業も船上でしかできない貴重な学びを得ることができました。ほかの授業も楽しみです。

歓迎・田老(震災)
今日は、宮古に入港しました。船が港に近づくと、宮古の方々が大きな旗や演舞で出迎えてくださいました。磯鶏小学校と保育園の子たちや保育園児の方たちも手を振ってくださいました。宮古市長の山本さんもあいさつをしてくださいました。
そのあと、「田老」という、東日本大震災の時に大きな被害があったところに行って、「学ぶ防災プロジェクト」を受けました。宮古の街を津波が一瞬にして飲み込んだ映像を見て、恐ろしくなりました。このような被害を繰り返さないためにも今回学んだことを東京でも活かして生きたと思います。

昼ごはんと浄土ヶ浜
今日は宮古に上陸しました。まず、ぼくたちは昼ごはんをグリーンピア三陸ホテルで食べさせていただきました。“サーモンとホタテのお造り”と“宮古真鱈フライ”が特に美味しかったです。
そのあとお土産を買いました。特に「田老かりんとう」が人気でした。
そのあとは温泉に入りました。久しぶりに入ったお風呂は、疲れが抜けてとてもすっきりしました。
最後に浄土ヶ浜海岸に行きました。“海がとてもきれいで”、“砂や石が真っ白”できれいでした。たくさんの人が浜辺で遊んでいました。僕は、宮古での活動を通して海のすごさを改めて実感しました。

5月28日(水) 1日目 東京港・竹芝桟橋
さるびあ丸からの連絡
- 10:30出航式
天気 晴れ
朝方雨が降ったが、むしろそのおかげで出航式はさわやかな風が吹く中実施された。雲間から陽が差すこともあり、少しずつ体力が奪われ数名の児童が座り込むことがあったが、洋上小学校に向けて気の引き締まる式となった。
小澤部長から、「神さまはすでにあなたの必要なものをご存じで、すでにそれぞれの必要なもの(こと)を用意してくださっています。大切なことは、神さまがあなたに用意してくださっている方向に合わせて「求める」こと。何が備えられているのか、楽しみにしていきましょう。」とのおはなし。
- 11:00竹芝桟橋を出航
家族やパートナーの1年生親子、スタッフの方々に見送られて、11時に竹芝桟橋を出航。青空の下、両側にビルや工場の建ち並ぶ東京湾を進みながら、始まった洋上小学校に興奮を覚える子どもたちの顔がそこかしこにあった。
- 12:15出航パーティー
昼食時の出航パーティーでは、船員さん方をお招きして歓談の時をもった。担当児童の司会進行の元、インタビューやクイズなどのプログラムが進められ、楽しいひとときを過ごすことができた。
- 13:30避難訓練
昼食後は、船上での避難訓練が行われた。1人ひとり、真剣なまなざしで訓練に参加していた。本格的な救命胴衣の着脱に苦労している者が多かったが、船員さん方の助けを借りて、みながやり遂げていた。また、海上に浮かぶ救命ボートの写真を見せていただき、万が一の時を具体的にイメージすることができた。
訓練の終わりに、集まれる船員さん方全員の紹介を受け、洋上小学校を船上で支えてくださるたくさんの方々を目の当たりにした。
- 14:30凧づくり
甲板部の船員さん方が、凧作りを子どもたちに指南してくださった。
この頃になると、東京湾から太平洋へと出ていく海域となり、次第に揺れを感じるようになる。それに伴って、船酔いに苦しむ児童が増えていくことになった。子どもたちは、エチケット袋を口にあて、できるだけ周囲に迷惑をかけないようにと必死に対応していた。
凧作り自体は、船員さん方のおかげで順調に進み、3日目の寄港地での凧揚げに向けて、どのグループも完成させることができた。
その後、船内見学。
終了後、日記やハガキを書いたり、ブリッジからの景色に歓声を上げたり、酔いと戦ったり、プロジェクトの仕事を始めたりとそれぞれの時間を過ごしています。
- 16:52御宿の沖合いを通過中。
- 18:30夕食
夕食時も揺れは続き、なかなか食事が喉を通らない児童がそれなりの数になってしまった。あとから振り返れば、船酔いも良い思い出になろうが、当の本人たちにすれば、今すぐにでも取りのぞいて欲しいという思いであっただろう。明日の午後には一旦上陸できるので、子どもたちがそこでほっと一息つけることを祈りつつ、1日目の報告を終わる。

洋上だより
出航式
私たちはドキドキとワクワクが混ざった気持ちで出航式に参加しました。
出航式は大きなさるびあ丸の目の前で行いました。
五月の詩『光の中へさあ君と』は、間を取ることに気を付けてやりました。
今まで練習してきたリコーダー『いかりをあげて』を吹き、讃美歌『おおなみのように』、『校歌』『洋上小学校の歌』を歌いました。
六年生はたくさん練習をしていたのでみんなでそろえてお辞儀ができました。
小澤部長先生、山崎社長、戸井田校長、石井キャプテン、一年生代表の笹川さん、六年生代表の荻島さんが挨拶をしました。
出航式が終わると、いよいよ始まるな、と緊張しましたが、九日間全力で楽しみたいです。

避難訓練
避難訓練では救命胴衣のつけ方や、緊急時の脱出方法を学びました。
緊急時には食べ物や水が入っているゴムボートで脱出します。
初めての救命胴衣の着用に苦戦している人も多かったですが、
無事に着用することができました。「救命胴衣の着用時間で生存率が変わる」と船員の方がおっしゃっていました。
船員さんは安全第一で船を運行しているのがわかりました。

凧作り
船員さんと一緒に凧作りをしました。
波が荒いうえ、下を向きながらの作業だったのでとっても酔いました。
作った凧は北海道の函館で揚げます。
時には、糸が切れてどこかへ飛んで行ってしまうこともあるそうです。
どんな風に乗って飛ぶのかが、とても楽しみです。
